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犬の僧帽弁閉鎖不全症について

犬の僧帽弁閉鎖不全症について

犬の僧帽弁閉鎖不全は高齢のどんな犬種でも発症する可能性がありますが、特に小型犬に多く見られます。好発犬種としてキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、チワワ、トイプードル、マルチーズ、シーズーなどが挙げられます。

主な症状

僧帽弁は心臓の左側の左心房と左心室の間にある弁で、心室が収縮すると、酸素を含んだ血液が体中に送り出され、僧帽弁が閉じて血液が左心房に戻るのを防ぎます。僧帽弁閉鎖不全とは時間の経過とともに僧帽弁が粘液変性という変化によって厚くなり、しっかりと閉じることができなくる状態です。その結果、血液が左心房に逆流して左心室と肺に圧がかかり、心臓が大きくなったり、肺に水がたまる肺水腫といった状態に陥ります。生涯にわたって治療が必要ですが、残念ながら治療によって心臓が元の健康な状態に戻ることはありません。

高齢になってから発症していても、臨床症状が出るのは約25〜50%と言われています。健康診断などで心雑音が聞こえるという指摘を受けて初めて気が付くことが多く、病気がかなり進行して心臓が大きくなり、気管を圧迫して咳が出たり、動きたがらなくなる、といったことで受診される場合もあります。

診断

エコーでアメリカ獣医内科学会(ACVIM)が定めた、以下4つのステージのどの段階であるかを診断します。治療は弁の状態による逆流の程度と心の程拡大度によって異なります。逆流がわずかで心拡大がほとんどない場合は、治療を行わずに一定の間隔で経過観察するのが一般的です。

– ステージA:心不全に進行するリスクがある、構造異常なし(例:特定の犬種であるためにリスクがある場合 )

– ステージB1:心雑音が聞こえるが、心エコーで心拡大が認められない

– ステージB2:心雑音が聞こえ、心エコー図で 心拡大 が認められるもの

– ステージC:うっ血性心不全の症状がある(例:呼吸困難 などの症状がある)

– ステージD:難治性のうっ血性心不全(例:最大量の薬を投与されているが、まだ症状が残っている)

主な治療

治療は症状に応じて何種類かの内服薬(例:強心剤、利尿薬、血管拡張剤など)を投与し、心臓に負担をかけず、可能な限り症状を軽減させるための療法食を食べさせることになります。

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